主の為?

金の為?

信念の為?


そんなの何掲げたっていーじゃん







オレは







オレの為にしか動かない!!!!!
























オレの名前は六年は組の 
委員会は火薬委員会。

座右の銘は“唯我独尊”






例えば、オレは努力とか嫌いなわけ。
良い成績とりたいから勉強するとか、立派な忍者を志すから鍛練するとかまっぴら。

どちらかとゆうと、オレは赤点でもとって補修になったり追試になってオレの自由な時間を奪われるのが嫌。

だから最低限の成績を保っとけばいい。
部屋に帰って予習復習なんてちょーだりぃ。
勉強は授業だけでじゅーぶんだし。








     「…なあ、またのやつ五番以内に入ってるぞ」

     「なんであんなに頭良いのかなあ…。授業中聞いてるか聞いてないかわかんないのに」










例えば、オレは人の為とかって嫌いなわけ。
自分が良かれと思ってしたことが、相手にとったら迷惑になるかもしんねーじゃん。
望んでるかもどうかわかんねーのにそんな偽善押し付けるようなことしてめんどくさくなったらやだし。

その代わり文句付けられるのはどーでもいいけど。

だってオレ自分の事は自分でしてるし、他人に迷惑かけるのは後々めんどくさいからね。
それで文句言ってくる奴には言わせとけばいーんだよ。









     「あれ?逃げた筈の毒虫が全部桶に入ってる!!!」

     「竹谷先輩、それならさっき先輩が…“なんで出してんのかしらねーけど入れとくぞ”って…」








オレ虫嫌いなんだよ。
別に被害がでなけりゃ問題ねーけど、出てからじゃおせーし。
だからあんま外ださねえでくんねえかなあ。









例えば、オレは我慢とかって嫌いなわけ。
栄養とか、そんなもん生きられる程度補えりゃいいだろ。
なんで嫌いなもん食わなきゃなんねーんだよ。


特に、オレはこの豆腐は嫌いだ。

味ねーし、なんで食わなきゃなんねえのかわかんねえ。



ふと、近くの席の奴の小鉢を見てみると空になっている。
オレはそいつの小鉢と、オレの手付かずの豆腐入り小鉢をすり替え、何事も無かったように食堂を出た。









       「あれ!?食べたはずの豆腐が戻ってる!!」

       「兵助、目が輝きすぎ。そういやさっき先輩が通らなかった?」

      「そういえば、先輩近くで飯食ってたもんな…。まさか兵助が豆腐好きなのを知って…?」












例えば、オレは回り道とかって嫌いなわけ。
オレが進みたい道に罠や、蛸壺があるからってなんでオレが避けるわけ?
むしろ、オレの通り道に何やってくれてんのって感じ。


なのでオレは敢えて蛸壺のある方へ行く。
勿論落ちるわけない。













     「…なんであの人落ちないんだろう。印のないものだってあるのに」























こうしてオレのマイペースライフは続くわけだ。
やりたいようにやって、波風立てぬよう生きる。

なんて素晴らしい。


目立つなんてまっぴら。
争いごとに巻き込まれるのだってやだしね。




オレは、オレが一番かわいいんだよ。






























・・・・・・・・・・・・・そうやってきたってゆうのに






















「先輩!良ければ今日一緒に昼食食べませんか!?」

、ちょっと教えて欲しいとこがあるんだが…」

先輩!!好きな生き物はなんですか?!」








何故、オレの周りに人が集まる?

自分で言うのもなんだが、オレみたいな自由人が人から好かれる理由がわからない。

しかもそんなに親しくなかった後輩まで、何故だ?!






「オレはどっかのお偉いさんじゃねーんだよ。一人ずつ喋れ。まず、そこの五年…って久々知か」

「はいっ!同じ委員会の久々知兵助です!先日は豆腐をありがとうございました!」
「五年ろ組鉢屋三郎でーっす。私前々から先輩に興味しんしんでしたー」

「なんでオレなんかと飯食うんだよ。もっと仲良い奴等と食えばいいじゃねーか」

「先輩ともっと仲良くなりたいからです!」





いや、だから、なんでだよ!






「じゃあ、次。えーっと…食満だっけ?いつから人の事下の名で呼んでんだよ」

「堅いこと気にすんなって。同じ組じゃねーか」

「第一お前善法寺と仲いいじゃねーか。あいつに教えてもらえ…」「実は僕も…に教えて欲しいな…って」




だからなんで、名前呼び?!












「んで、お前らは?」


「三年い組、伊賀崎孫兵です。先輩…この間毒虫皆捕まえてくださってありがとうございます」
「一年い組、上ノ島一平です。先輩、狼は好きですかー?」





…なんでオレがオレの為にした行動で、こいつらの心動かされてんの?





「後、其処の何も言わない四年に至ってはなんなんだ」


「四年い組綾部喜八郎です。どーして、先輩は私のターコちゃんに落ちてくれないんですか?」

「あの蛸壺はお前か。オレの行く手遮りやがって。オレは進むと決めた道は進むんだ。誰が落ちてやるか」

「ふーん。そうですか。じゃあ、私は先輩を落として見せます」

「勝手にがんばれ」





意味わかんね…。














兎にも角にもオレの平凡な毎日は強制終了させられた。

これから波乱万丈な日々がオレを出迎えるのであった。