「野郎共!!気合入れろ!!」
「「「「オオーーー!!!」」」」
長曾我部の軍は統率力いいなあ。
なんてゆうか皆が長曾我部を慕ってるからついてきてくれるんだろうな。うん、良い将としての素質アリだ。
「気を抜くでないぞ、死してもなお策を成功させよ」
「「「「は…はいぃぃ!!」」」」
毛利…それは一致団結とは絶対言わねえと思うよ。
皆青い顔してるし…。
でもこうしてると、実戦の空気って久しぶりなんだな…。
あの時のオレは
今のオレから見たら
消したい記憶だ。
オレの手は、真っ赤に濡れていないことが無かった。
政よりも
幸よりも
佐助よりも
オレは―――…
「!!」
「え?!」
やべ、トリップしてた。
「来たぜ、奥州と甲斐の軍勢がよぉ」
見渡す限りに見えるは青と赤の大群。
ああいるねえ…、ついこの間まで見てた顔が。
佐助は表には立たないけど、どっかからこっちの様子を伺っているだろう。
「大体、なんであいつらはオレとお前らの関係知ってんだ?」
「お前の事忍に調べさせてたぜ、多分記憶を思い出してからだと思うけどよ。まあその忍ウチにも来たから捕まえて吐かせたんだけどな。」
「あー…元々謎だらけな兄だったからな。それは解るけどなあ…。それで知ったってか」
そりゃあ、探らせるのが一番だろうけど…オレそんなに痕跡残してたのかなあ?
「この馬鹿がぺらぺらと喋っておったのを聞かれたので慌てて忍を捕まえたのだ」
毛利が溜息交じりで言った一言は聞き捨てならなかった。
てめえか!!!!
おい!そこの目線外してる奴!!!
「悪かったよ!!俺も(お前を)捜してたんだから仕方ねえじゃねえか!」
「我もうっかり気を抜いてしまったからな。すまぬ」
どうしてこいつらは揃いも揃って……
まあオレにも責任はあるからなんとも言えないけどよ。
「まあ過ぎた事は仕方ねえ。今はあの軍勢をどうにかしようや」
「フン、我らの勝利以外有り得ぬ。元親よ、足を引っ張るでないぞ」
「なんだと?こら!」
さあ、戦が始まるぜ
今回短い 次から展開変わるかも